新型コロナ、オミクロン株の感染がなかなか落ち着きませんね。
当クリニックでは、従来通り、発熱などの風邪症状患者さんの診療を、12時30分からの時間に、電話での完全予約制で行っております。
他の時間では診療できません。
これは、感染予防の点から、コロナ疑いの患者さんと他の件で受診する患者さんとを、待合室などで一緒にさせないためです。
これをトリアージと言い、新型コロナが流行してから多くの医療機関で行っています。
また、当院の発熱などの風邪症状の予約診療は、かかりつけの患者さんに限定させていただいております。
これでも、ほぼ予約が連日すぐに埋まる状況です。
ご不便をお掛けして、申し訳ありません。
報道でもお聞きになっていると思いますが、現在流行しているオミクロンは、重症化しにくいといわれています。
また医療機関に受診して検査で陽性だとしても、重症化リスクの高くない60歳以下の患者さんには、それに対する薬はありません。
インフルエンザなどは、薬がありますが、、、つまり感染しても内服薬は症状に合った市販薬でもいいと言うことになります。
このため、受診しても検査以外はあまりメリットがあまりありません。
ただ、診断出来ないと心配ですし、仕事や学校を休む証明が必要な場合は困りますよね。
また、現在全数把握に関してシステムが変動しており、不安定要素が大きいです。
これに対して、東京都では20-40歳代の方に、医療機関に受診しなくても抗原検査で自主検査、陽性の場合は自分で登録出来るシステムを開始しています。
登録することで、症状悪化時の相談や、隔離時期の食糧配送等が受けられ、療養証明書も発行できます。
「新型コロナ・東京都陽性者登録センター」はこちら
重症化リスクのない20-40歳代の方で、症状がこれまで経験した風邪とあまり変わらない場合は、是非自主検査をしていただき、これを活用していただければと思います。
大切な事は、PCR検査は東京都PCR等検査無料化事業の登録を受けたものになります。
また抗原キットは、厚労省で認可されているものになります(下記サイト参照)。
「新型コロナ・厚労省認可検査キット」はこちら
抗原キットに関しては、薬局などでの購入時に確認していただくことをお勧めします。
一方、新型コロナの重症化リスクのある一部の患者さんには、ラゲブリオなどの薬剤で重症化リスクを下げる事が期待されます。
当院では、ラゲブリオを処方出来るよう登録しています。
以下に重症化リスクのある、この治療の適応患者さんを記します。
<適応患者>
・61歳以上
・活動性の癌(免疫抑制又は高い死亡率を伴わない癌は除く)
・慢性腎臓病
・慢性閉塞性肺疾患
・肥満(≧BMI30)
・重篤な心疾患(心不全、冠動脈疾患又は心筋症)
・糖尿病
・ダウン症
・脳神経疾患(多発性硬化症、重症筋無力症等)
・コントロール不良のHIV感染症およびAIDS
・肝硬変等の重度の肝臓疾患
・臓器移植後、骨髄移植、幹細胞移植後 など
これより、60歳以下の多くの患者さんは、この薬剤は適応になりません。
そういう意味では、先ほどの自主検査自主登録を60才以下に広げてもいいと思うのは私だけでしょうか。
この感染状況で、落ち着かない、気が滅入るなど、皆さま思うところがいろいろあると思います。
ただ、この状況はいつかはまた落ち着くと思います。
それまで、感染対策をしながら、熱がでても重症化することは少ないので焦らない気持ちを持ちながら、今の生活を送っていただければと思います。
我々も微力ではありますが、この局面に対応していきたいと思います。